以前とは違う?オーストラリアの職業リストとは

どうもです。

ギリギリです。

ここ最近ちょっとずつ暖かくなってきたような気がします。

朝はまだ寒いけど、寒い暖かいを繰り返しつつ徐々に暖かくなってきた感じ。

今年は海に行けるような体になりたいな笑

 

さて、今日はオーストラリアのビザ、特に永住ビザに深く関わる、職業リストの話。

職業リストは、スキルアセスメントにも関わる重要なものです。

スキルアセスメントについてはこちらの記事を参考にしてください。

Skills Assessmentとは

Skills Assessmentとは その2

Skills Assessmentで選ぶべき職業とは

 

職業リストとは

職業リストとは、オーストラリア政府が定める特定の職業が載っているリストで、特定の永住ビザやビジネスビザを申請する際に使われます。

オーストラリア国内では、以前から労働者が不足していたり、優秀な人材が不足している職業があり、そのため国外から優秀な人材を集めています。

オーストラリア政府は人材不足が起きている職業をリスト化し、リストにある職業についている、優秀な人材に永住ビザを発行すると公表することで人を誘致しています。

正確には、このリストにある職業に就いている、就いていた人、またはその職業に関連する事を学んだ人は、オーストラリアの永住ビザを手に入れられる可能性があります。

 

実はこのリスト、いくつかの異なるリストが存在し、それぞれ記載されている職業が違います。

あるリストには記載される職業が、他のリストにはなかったり。

オーストラリアには何種類(正確にはsubclass)かの異なる永住ビザがあって、ビザによって参照する職業リストが違います。

なので、これらのビザを申請する時には、どのリストを参照すればいいのか、必ず知っておかなければいけません。

 

ちなみに、職業リストに載っている職業をSkilled occupationといいます。

日本語だとなんやろう。

スキル職業じゃ変やし、技術職ってのもなあ。

誰か訳して笑

また、skilled occupationを指定して取得するビザをskilled visaといいます。

日本語だとスキルビザかな。

 

職業リストの種類

現在職業リストは大きく分けて3種類あります。

  • Medium and Long-term Strategic Skills List (MLTSSL)
  • Short-term Skilled Occupation List (STSOL)
  • Regional Occupation List (ROL)

以前はSkilled Occupation List (SOL)とConsolidated Sponsored Occupation List (CSOL)がありましたが、ここ最近SOLがMLTSSLに、CSOLがSTSOLに置き換わっているようです(CSOLはまだ使われているかも)。

このリスト、大きく分けて3種類と言いましたが、細かく分けると実際はもっといっぱいあるようです。おそらく10種類くらいあると思います。

 

実際どんなものなのか

職業リストとは実際どんなものなのか。

ここでいくつか取り上げてみます。

まず最初は移民局が公開している資料。

以下のページには、すべてのスキルビザと、各ビザで参照すべき職業リストが載っています。

https://www.homeaffairs.gov.au/trav/work/work/skills-assessment-and-assessing-authorities/skilled-occupations-lists

自分の申請する予定のビザに有効な職業は、この資料に記載されています。

ページ下の方にある「Legislative instruments」を開くと、各ビザごとに有効な職業をリスト化した資料へのリンクがあります(Legislative Instrument(s)の行)。

海外留学生の間でもっともよく知られているビザである189ビザを例にとると、189ビザは表の一番上に載っています。(subclass 189)。

この表によると、189ビザを申請する人はIMMI 18/051: Specification of Occupations and Assessing Authoritiesという資料にある職業リストを参照し、職業を選ぶことになります。

この中にはMLTSSL、STSOL、ROLが全て載っています。

 

他に有名なのは、各州が公開している190ビザのための職業リスト。

190ビザとは、州がスポンサーになってビザ希望者を推薦してくれるもの。

https://www.homeaffairs.gov.au/trav/visa-1/190-

189ビザと190ビザについては、別の機会にまた取り上げる予定です。

 

今日は、いくつかの州の職業リストを集めてみました。

NSW:

https://www.industry.nsw.gov.au/__data/assets/pdf_file/0007/88369/NSW-Priority-skilled-occupation-list-2018-19.pdf

WA:

https://migration.wa.gov.au/services/skilled-migration-western-australia/occupations-in-demand

QLD:

https://migration.qld.gov.au/skilled-occupation-lists/

 

各州のリストにかなり差があるのがわかりますね。リストの名前も、州の名前の一部が入っていたりして、各州で違うのがわかります。

ところで、WAのリストみてびっくり。

190ビザで有効な職業がびっくりするぐらい少ない!

マイニング系とかのマネージャーとかエンジニアとかの職業がもっと多くてもいい気がするんやけどなあ。


20/06/2019 追記

現時点では前と同じくらいの数の職業がWAで選択できるようになっています。


 

ビザごとに職業リストが異なる

さて、上の方で、ビザごとに参照すべき職業リストがことなるといいました。

ここで、上で紹介した移民局の資料の中から、別のビザに使われる職業リストを見てみます。

482ビザ、通称TSSを例に上げると、はIMMI 18/048を参照するようにと記されています。

IMMI 18/048と前述した/051を比べてみると、どちらもMLTSSLがあるけど、それぞれ中身が若干違います。

試しに両方のMLTSSLをエクセルにコピーして比較してみました。

まずリストに載っている職業の数が違う。

186ビザ用のリストは178の職業なのに対し、TSSは208もある。

見比べてみると、Accountantとか人気の職業はどっちのリストにも入っている一方で、Geophysicist、Hydrogeologist、Life scientist (general)、Biochemistといった、科学者系職業がごっそり186ビザにはないようです。

いま気づいたけど、MusicianならTSSとれるらしい。

おもしろいなあこんな職業もビザ取れるなんて。

 

他にも、190ビザで使われる職業リストは各州が公表していて、中身がそれぞれ違うのはさっき見たとおり。

このように、ビザによって、また特定のビザでは州によっても職業リストの内容が違うのです。

 

頻繁に更新される

職業リストはかなり頻繁に更新されます。

ここ数年、オーストラリアに移住した、そして移住しようとする人の数が激増していて、オーストラリア国民の移民に対する不満の声が高まっています。

そのため政府が移民の受入数を減らそうとする動きを強めていて、その影響で永住ビザやビジネスビザ、職業リストに大きな変更が入りました。

ここ最近の一番大きな変更は、上で触れたMLTSSLとSTSOLの導入。

STSOLから選択した職業でビジネスビザをとっても、永住権には繋がらなくなったのです(可能性ゼロってわけではないようだが、前と比べると絶望的に難しくなった。本人の職歴によっては永住権につながるかもしれない)。

以前はSOLやCSOLといったリストが使われ、ビジネスビザが取れれば比較的簡単に永住ビザまでつなげることができていました。

が、多くの職業がSTSOLに入ったため、それが劇的に難しくなった。

また、先でも伝えたように、移民受入数をへらすため、また国内の求人数と求職者数とのバランスを取るため、政府は頻繁にリストの見直しを実施し、職業をリストから取り除いたり、新しい職業を追加したりしています。

例えば、Cookは数年ほど職業リストから除外された時期がありましたが、数年前にまたリストに載っています。

どうやら、Cookとして永住ビザをとって、その後すぐに別の職業に鞍替えする人がめちゃくちゃ多いらしく、Cookが不足しているのだとか。

理由はともあれ、職業リストは頻繁に更新されるので、今後スキルビザを申請するかもしれない人は常に最新の情報を取り入れて、リストの更新の有無と、その影響が自分にあるかを確認する事をおすすめします。

 

まとめ

かなり長かったかと思いますが、どうだったでしょうか。

今後ビジネスビザやスキル永住ビザを申請する場合、職業リストは無視できないものです。

どのビザには何の職業リストが有効なのか、今後リストへの変更があるかなどをチェックし、最もふさわしい職業を選ぶようにしましょう。

では!

 

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