どうもです。
久しぶりですギリギリです。
今の会社では残業がなくてサイコー!
なんて喜んでいる一方で、日本のころと違いリリースが頻繁にあるため、その都度ストレスを感じます。
どっちがいいのやら。
いや、オーストラリアの方がいいんやけどね間違いなく。
さて、今日のお題は
オーストラリアへ移住したい人が、オーストラリアの大学に行くのは有効か?
これを判断するために、オーストラリアの大学へ行くメリットとデメリットを挙げてみました。
かなり長い記事なので、結果だけ知りたい人は結論へジャンプ
Index
オーストラリアの大学に行くメリット、デメリット
オーストラリアの大学へ行くメリットはいくつかあります。
具体的には、以下のような点があります。
- ビザをとるための点数がもらえる(一部のビザで必要なポイント)
- Professional Year Program (PYP)を受講できる
- 現地の人達のコミュニケーションの方法が体験できる
- 卒業後さらに数年滞在が可能になる
- 英語力が上がる
- ネットワークが作れる
1と4はものすごく重要。2と3も人によっては同じくらい重要です。
一方でデメリットはというと、
- 金がかかる
- 時間がかかる
- 必ず永住権につながるとは限らない
オーストラリアでは大学の学費が日本とは比較にならないほど高いので、金が一番の問題でしょう。
まずはメリットから見ていきます。
ビザをとるための点数がもらえる
オーストラリアに移住するのに必要な永住ビザは、実は何種類もあって、その中にスキルビザというものがあります。
移住を目指す人の大半が目指すスキルビザは、Skilled Independent Visa – subclass 189と、Skilled Nominated Visa – subclass 190。
ここでは詳細は話しませんが、これらのビザはポイント制になっていて、これらのビザをとるには最低でも65点必要。ただ、65点あれば必ずビザが取れるわけではなく、持ち点が高ければ高いほどこのビザを取りやすくなります。
そのため、このビザが欲しい人は少しでも多くポイントを集めるため必死です。
点を集めるためには、例えばIELTS7(全セクション)を取ったり(10点)、学位を持ったり(15点)などします。
そして、オーストラリアの大学を卒業していると5点もらえます(※2年以上のコースを卒業など、条件がある)。
5点っていうと少ないように聞こえるけど、実はこの5点が他のライバルたちに差をつけ、永住ビザを得る決定的な決め手になるから侮れない。
この5点を稼ぐためだけに大学に行っても十分に価値があると、オレは思います。
ちなみに、田舎にある大学を卒業するとさらに5点もらえます。
詳しい条件はオーストラリア移民局のサイトで確認してください。
Professional Year Program (PYP)を受講できる
PYPは、オーストラリアの大学を卒業した人が参加できる約1年間のプログラムです。
このPYPを完了すると、上で触れたスキルビザのためのポイントが5点もらえます。
あと、IT関連の人たちにとってはポイント以外の利益があります。
スキルビザをとるためにはスキルアセスメントでスキル認定をされないといけないんですが、大学を卒業して、スキルアセスメントでIT関連の職業を選んだ場合、卒業後最低1年間の職歴を持っている必要があります。
ただし、PYPを完了していれば1年の職歴を持っているのと同じことになるんです。
なので、たとえ卒業後に仕事が見つからなくても、PYPを完了しておけばスキルアセスメントの条件の1つはクリアできるわけです。
ただしデメリットもあります。
まず、学費が高い。
オレはディスカウントで2000ドルまけてもらって12000ドル払いました。
それと、PYPの大半の授業は役に立ちません。役立つのはレジュメとカバーレターの書き方、就職の面接の練習くらいなもの。
PYPを完了するとBusiness Certificate 4がもらえるんですが、PYP受講者は大学卒業生なので、Cert4よりレベルの高い学位(BachelorまたはMaster)をもっているのでCert4ははっきり言ってゴミ笑
授業内容も大学に比べたら比較にならないほど簡単です。なので役には立たないし、授業内容自体には学費に見合う価値はありません。
でも多数の人が大金を払ってPYPを受講するのは、5ポイントがもらえるから。
みんな言ってます。
大金払って5ポイント買っているんだって。
PYPに関する過去の記事はこちら
スキルアセスメントに関する過去の記事はこちら
現地の人達のコミュニケーションの方法が体験できる
オーストラリアの大学では、グループを組んで進める授業がたくさんあります。
アサインメントという課題も、グループで取り組むものが多く、メンバーは協力して課題をこなす必要があります。
こちらの大学に通えば、グループで課題に取り組む中でメンバーといろんなことをします。
議論をしたり、スケジュールを決めてミーティングしたり、成果を報告し合ったりなどいろいろ。
こういったやりとりは海外の人達と一緒に作業をするとてもいい練習になります。
オーストラリアの大学で鍛えられておけば、ミーティングや海外の人たちとのコミュニケーションのとり方などを学べます。
これはビザには直接関係ないですが、とても重要なことです。
まず、職歴を作るために仕事をできるだけ長く続けるには、こちらでのコミュニケーションのとり方はそれに必要な重要能力の1つです。
また、コミュニケーションがうまく行かなければ、たとえ永住ビザが取れても仕事が続かないので、移住に影響します。
(オレは、永住ビザを持っているからといって移住が完了したとは考えません)
視点を変えて言うと、彼らのコミュニケーションの仕方にある程度なれておかないと、仕事に支障がでます。
なぜかと言うと、アジア人と欧米人では思考の仕方や物事の捉え方が違うので、”日本人脳”のままでいきなりオーストラリア人たちの中に飛び込んでも、まともに会話できないからです。
誰しも、オージーたちの会話に全然ついていけないーなんて言ってるワーホリや学生、永住権保持者の話を聞いたことがあるでしょう。
もしこれが仕事中に起こったら・・・
当然ですが、英語力が低くても同じことが起きます。
たとえ職歴や学歴などのおかげでIELTS高得点(7以上)を取らずにスキルビザを取れたとしても、オーストラリアで暮らし始めたら必ず苦労します。
例えば、IELTS6をとるのに苦労しているようなレベルでは技術職(ITも含む)や専門職と言われるような職業を続けるのは難しいでしょう。
英語力も含め、コミュニケーション能力はビザのポイントと同じくらい、もしくはそれ以上に重要なのです。
卒業後さらに数年滞在が可能になる
こちらの大学で最低2年間勉強して卒業すると、Temporary Graduate Visa、通称卒業ビザを申請する権利が得られます。
卒業ビザは大学卒業後の滞在を延長できるだけでなく、働くことも可能なとても便利なビザなので、取らないって選択肢はありえない!
卒業ビザは完了したコースによって滞在年数が変わります。
バチェラー(学位)またはマスターのコースワーク(修士)を完了すれば最長2年、マスターのリサーチだと3年、PhD(博士)だと4年滞在可能です。
コースのレベルが上がるほど滞在年数も伸びるので、実力や予算、期間を考慮してコース選びをするといいでしょう。
大学を出ておけば卒業ビザで最低2年は滞在できるので、その間に英語力を伸ばしたり、仕事を見つけて職歴を作ったりできます。
英語力が上がる
これは学習する内容や本人の努力に大きく依存しますが、グループワークやアサインメントなどを通じてスピーキング、ライティングのレベル向上が見込めます。
ただ英語のテスト(IELTSやPTEなど)対策は必要なので、大学の授業とは別で自習は必要でしょう。
高い英語力は、スキルビザをとるには必須。
例えば190ビザだと、州によっては高い英語力を職歴よりも優先順位を高く設定しています。
この場合、同じポイントの人同士であれば、英語力の高い人が先に州スポンサーを得られます。
189ビザなど、他のスキルビザをとるにしても英語力が高いほど有利になります。
大学入学直後から普段の勉強に加えて毎日自習をすることで、卒業後にIELTS7かPTE65、またはIELTS8かPTE79を狙えるはずです。
ネットワークが作れる
ここでいうネットワークとは、人とのつながりのこと。
友だちとのつながりだけでなく、例えばボランティアや何かのコミュニティ、ミートアップなどでつながりを広げると、就職に有利になります。
なぜかというと、オーストラリアではミートアップで知り合った人たちや元同僚などを通じて仕事を得ることがよくあるから。
大学時代からつながりを増やして、そのつながりで仕事を紹介してもらったり、情報を仕入れることで仕事を効率よく手に入れる可能性が高まります。
就職でライバルたちより優位な位置に立てれば、仕事が手に入るチャンスが多くなり、職歴が作れるようになる。
職歴ができれば、スキルビザでさらにポイントを稼げることに繋がります。
職歴を作ることはスキルビザ以外のビザでもとても重要なことです。
他の永住ビザやワークビザでは数年の職歴が必須と定めているものがかなり多いので、ビザの種類にかかわらず職歴は役に立ちます。
早いうちから職歴を作っておけば、オーストラリアでのキャリアの形成にも役立つしね。
さて、ここからはデメリットについて見てきます。
金がかかる
オーストラリアの大学で勉強しようとしたらとにかく金が必要です。
安くても5万ドル前後、高いと10万ドル以上!
高すぎ・・・
さらに、たとえ学費が貯められても生活費がなければ、かなり厳しい学生生活を強いられます。
オレも学生時代は生活費がまったくなかったので、3食食うのが精一杯だったときが長いことありました。
金が尽きて途中で大学をやめざるを得なくなった留学生が何人もいるというニュースを見たこともあります。
オーストラリアの大学に行かないと移住にマイナスに働くということはないので、もしこちらの大学に行かなくても永住ビザが狙えるのなら、行かないという選択肢もありだと思います。
時間がかかる
卒業ビザが欲しい場合、最低2年のコースに通うので、最低2年学生として使います。
学生の間に、ビザに使えるだけの職歴を作るのは至難の業。なので2年間はほぼ何もできないといっても過言ではない。
また、大学に通っている間や卒業後にスキルビザのためのポイントを失う可能性もあります。
例えば、30歳でオーストラリアの大学に入学、32で卒業、その後卒業ビザで2年滞在するとして、33歳になった時点で年齢ポイントが5点下がります。
25~32歳は30点、32~39は25点。
基本的に若いほうが点数が高いので、人によっては下手にオーストラリアの大学に通わない方が、結果的に永住ビザにより近くなる可能性があります。
必ず永住権につながるとは限らない
オーストラリアでは毎年すごい数の海外留学生が卒業し、卒業ビザで滞在して永住ビザ、とくに189ビザと190ビザを狙っています。
大量の人がスキルビザを狙うので競争が激化し、職業によっては75点や80点ないとビザが得られない状況です。
大金を払い、何年もかけて大学を卒業し、その後働きながら英語を必死に勉強し、ビザ費用を貯めても、ライバルたちに勝てなければ全てが水の泡。
一昔まえとは違い、今は大学卒業はビザ取得の1つの要素でしかないのです。
大学に行ったほうがいいのか?
長々と話してきましたが、最後にまとめを。
もしあなたがスキルビザを狙っているなら、総合的に見て大学に行くのは有効だと思います。
理由はやはり、ビザ申請のために得られるポイント。
大学卒業+PYPで10点もらえます。
地方の大学卒ならさらに5点。これはほんとにでかい。
スキルビザで移住を考えている人はおそらく20代後半から30代前半でしょう。
そういう人達が現実的にスキルビザを申請できるようになるのは恐らく数年あとのこと。
その頃には年齢ポイントが25点になっている可能性が高いので、オーストラリアの大学を卒業することでその点を取り戻します。
在学中は、オーストラリアでの生活やコミュニケーションに慣れ、ネットワークを広げ、英語力をあげつつ就職の機会を狙う。
在学中もしくは卒業後にオーストラリアでうまく就職できれば、仮にスキルビザが取れなくても、働いている企業がビザをサポートしてくれるかもしれません。
そういったメリットを考えると、デメリットを上回るといえるのではないでしょうか。
一方で、大学に通わなくても十分スキルビザを狙える位置にいる人は、行かなくても問題はありません。
こちらでの生活やコミュニケーションに慣れる必要はありますが、数万ドルという額を払わなくても可能です。
企業がスポンサーになってビザ取得を手助けしてくれる人も、当然ながら無理に大学に行く必要はないでしょう。(ビザが取れるんだから行く意味がない)
自分のスキル、経歴、予算などなどを考慮に入れ、大学進学が自分にとって本当に有効か、考えてみると良いと思います。
ではまた!