「オーストラリアは稼げる」を考えてみる

どうもです。

ギリギリです。

今日は、以前から何度も話題にあがる

「オーストラリアで働くと稼げる」について考えてみます。

結論から言うと、

稼げる職業につければ稼げるが、

そういう仕事につけるのは資格や技術力がある人、

就活を地道に努力した人や一部の運のいい人であり、

多くの人はそれなりの収入以下である、

一部の成功者やメディアが発信する内容を見て

ワーホリに来ると思ったよりも稼げず、

またそういう人が大勢いるという

現実と向き合うことになります。

ただ、土日や祝日の時給の高さや

シェアハウスなどで生活する前提なら、

オーストラリアの生活費を考慮しても

「日本よりは稼げる」人は多いと思います。

 

オーストラリアの給料の高さが注目を浴びる

2022年の夏頃だったか、

オーストラリアで働くと日本円で

月約60万~80万くらい稼げるという

話題が注目を集めました。

日本のメディアでもかなり取り上げられたようですね。

現役ワーホリの中にはメディアの取材に応じた人もいるようで、

彼らの多くはかなりの額を稼いでいたようです。

その後もテレビでオーストラリアは稼げる

といった報道がされていたようです。

さて、このツイートにあるように、

放送では農場で月50万、看護師で月80万稼げると

言っていたようですが、

実際そのくらい稼ぐ人はいます。

以前に会った日本人も介護系の仕事をしていて、

日曜は時給が60ドルくらいになるから

すごく稼げると言っていました。

 

実際どのくらい稼げるのか

もう少し具体的な数字を見ましょう。

先のツイートで挙がっている

農場(ファーム)や看護師の給料と時給を調べてみました。

豪ドル円レートは本日(2024年4月1日)のレートである

1ドル=98.75円とします。

以下で挙げる年収と時給は2024年4月1日時点のもので、中央値。

時給は年収を時給換算した額です。

 

正看護師(Registered Nurse (RN))

年収82,770ドル(約817万円)

時給換算で約42.45ドル(約4192円)。

https://au.talent.com/salary?job=Registered+Nurse

 

准看護師(Enrolled Nurse (EN))

年収68,992ドル(約681万円)。

時給換算で約35.38ドル(約3494円)。

https://au.talent.com/salary?job=Enrolled+Nurse

 

看護アシスタント(Assistant In Nursing (AIN))

年収61,647ドル(約609万)。

時給換算で約31.61ドル(約3121円)。

https://au.talent.com/salary?job=Assistant+in+Nurse

※Assisntant in Nursingをアシスタントナースと訳す人が多いですが、
ここでは看護アシスタントと呼びます。
アシスタントナースというと、ナース(正・准看護師など)
と勘違いする人がでそうなので。

ファームでの仕事はどうでしょう。

果物や野菜を収穫する人の給料を調べてみました。

 

フルーツピッカー(Fruit Picker)

年収52,062ドル(約514万)。

時給換算で約26.70ドル(約2637円)。

https://au.talent.com/en/salary?job=fruit+picker

 

ベジタブルピッカー(Vegetable Picker)

年収48,750ドル(約481万)。

時給換算で約25.00ドル(約2469円)。

https://au.talent.com/salary?job=vegetable+picker

 

ファームの仕事は多岐にわたり、作物の収穫はそのごく一部です。

作物の苗を植えたり、苗や葉、枝の手入れをしたり

収穫した作物を箱や袋に詰めたりといろんな作業があり、

それぞれの作業で時給が違います。

作物の種類によっても時給が大きく違うことがあり、

ここで挙げた給料より稼げる仕事もあります。

また、ファームの仕事は歩合制の仕事がかなり多く、

仕事が速い人は相当な額を稼ぎます。

週に1500~2000ドル(約14万8千~19万8千円)や

それ以上稼いだという話も聞きます。

歩合制の仕事は簡単に言えば、

例えば作物をより多く収穫するほどより多く稼げる仕組みになっています。

 

他の職業でもかなり稼げる職業はあります。

ソーラーパネルを設置する仕事では多いと手取り週2000ドル以上、

平均で1700~1800ドル(16万8千~17万8千円)稼げるところもあるそうです。

このように、ワーホリの中には

日本では想像できないような額を一月で、

または週で稼いでいる人がいます。

こういった仕事に就ければ間違いなく大金を稼げるでしょう。

 

生存者バイアス

ここまでの話を聞いて、オーストラリアは

かなり稼げると思う人は多いでしょう。

でも、当然ながら誰でも大金を稼げるわけではありません。

先に挙げたような稼げる仕事にみんながつけないのは

少し考えれば想像できるでしょう。

また、いい仕事を得るには運も必要なので、

実力があってもあまり稼げない人は意外といます。

大金を稼ぐ人たちの裏側では、仕事が見つからず、

減る一方の口座残高を見て神経をすり減らす人たちがいます。

そして、多くの人は(オーストラリアでいう)普通の収入を得て

暮らしているはずです。

日本のメディアやネットで見る

成功者の「オーストラリアは稼げる!」という文字を見ると、

そこにばかり注目してしまって

その裏側にいる沢山の普通の稼ぎの人たちや、

稼げてない人達の事を忘れてしまいがちです。

生存者バイアスのようなものが働いているんだと思います

バイアスはここでは「思考や判断に偏りが生じている」ことを指します。生存者バイアスは言い換えれば「生存者」(成功した人や何かを成し遂げた人、事柄)だけを参考にしたため、思考や判断に偏りが生じ、誤った判断を下してしまうということになります。つまりは「生存者」ではない、すなわち失敗した人や何かを成し遂げられなかった人、事柄を考慮していないのです。

参照:https://mental-fitness.co.jp/articles/99

稼げる、または稼いだ話をネットでよく見るのは

それが目立つからです。

稼げてない人が積極的にネット上で発信することは

少ないことを考えれば、

成功者の話が目立つのは当然です。

 

年中ずっと稼げるとは限らない

もう一つ忘れてはいけないのは、稼げる仕事につけても

年中ずっと稼ぎ続けられるわけではないということ。

ファームのような季節労働は特にそうです。

少し古いツイートですが取り上げてみます。

このファームでは、週500ドルの時期もあれば

2000ドル稼げる時期もあったりと、

収入に相当な差がありますね。

週500ドルはオーストラリアの家賃や物価を

考えれば少額です。

このツイートが示すように、作物には収穫時期があって、

時期とそうでない時で収入に大きな差が出ます。

時期でない時は、そもそも

仕事すら見つからない事もよくあります。

稼げる時期は相当額稼げるが

時期がすぎれば稼ぎはがくんと落ち、

収穫時期の終わりにつれて

仕事をもらえなくなる人が増えてきます。

また、ファームなど外で働く仕事は特に

天気に影響されやすいので、

悪天候でしばらく仕事がなかったりすることもあります。

悪天候が続くと作物の成長が遅れ、

収穫開始が遅れるためその間は仕事がなく

待たされることもよくあります。

 

季節労働以外でも毎日働けるとは限らない

季節労働以外の仕事、

例えばレストランやバーなどの仕事なら

天候に左右されることは劇的に少なくなります。

ただ、仕事がシフト制の場合は仕事に入れる日数によっては

時給がたとえ良くても労働時間が少ないせいで

大して稼げないことがよくあります。

飲食店などは殆どの場合シフト制でしょう。

時給のいい仕事を手に入れても週2日しか入れず、

労働時間も1日5~6時間しかない、

なんてことはよくあります。

 

稼ぐために金、技術力、職歴が必要なことも

看護師系の職業は高い時給で働けると思います。

ただ、看護師系職業につくには資格が必要で、

その資格を取るには学校に通わねばならず、

当然それには金がかかります。

オーストラリアの看護系学科は

3~4年通うところが一般的なようですが、

1年の学費は約2万~3万5千ドルくらいかかります。

日本で大学を出るとしても、

オーストラリアほどではないにしろ金はかかります。

また、職歴を問われることも当然あります。

 

オーストラリアでは、ほとんどの職業で

その業務に関する職歴があるか問われます。

未経験でも雇ってもらえることはもちろんありますが、

専門知識を必要とする仕事だと、

職を得るのは難しくなります。

 

残業代や手当のおかげで稼げているだけ

相当な額が稼げる仕事は存在するものの、

実態を見ると、残業のおかげで稼ぎが

増えている仕事がよくあります。

先に挙げたソーラーファームでも、

手取り2000ドル以上稼いだ時は週6日労働、

合計63.5時間働いています。

1日平均で約10.5時間。

基本労働時間は38時間なので、週25.5時間の残業です。

看護師系の職業についている人たちは結構いますが、

彼ら/彼女らもおそらく給料が1.5倍~2倍になる日、

または残業をしているから月収80万という

高額に達するのだと思います。

テレビで放送していた月収80万の看護師は、豪ドルで約8313ドル。

平均時給約42ドル×38時間×4週=約6400ドル。

時給がもっと高くないと、残業代または手当などがなければ

月収80万には届きません。

正看護師より時給の低い看護アシスタントなら

なおさらでしょう。

残業や手当がなければ、

あれほど高額の月収には届かないのです。

 

それでも稼げるものは稼げる

とはいえ、稼げるものは稼げるんです。

資格も学歴も職歴もない、

言葉もネイティブよりずっと劣る人が

日本で月収80万円稼げる仕事は何があるかと聞かれて

何が思い浮かびますか?

かなり限られるはずです。

そんな額をスキルも職歴もなしで稼げてしまうんだから、

残業ぐらいどうってことないでしょう。

ワーホリという短い期間で得られる額を考えれば

このくらいの残業は平気だと

考える人は少なくないでしょう。

出稼ぎ目的で渡豪した人なら、

むしろ喜んで残業するのではないでしょうか。

 

ファームの仕事に関しても、

確かに季節労働ではあるものの、

短期間で1500~2000ドル、それ以上稼げるのなら

やらない手はないでしょう。

先にも触れたように、

ファームでは歩合制の仕事が多いんですが

仕事が早い人はたとえ1~2ヶ月でも数万ドル稼ぎます。

遊んで移動しまた遊び、また働いて金を貯めてまた遊ぶ、

というワーホリをするつもりなら、

仕事につくのに職歴も資格も必要なく、

短期で大金を稼げるファームジョブは

むしろ都合がいいのではないでしょうか。

その他の職業でも、

職歴や学歴があれば専門職につける可能性は充分あります。

ワーホリで来て、電気技師や溶接技師、

大工として働く人もいるようで、

こういった人たちは日本で得た知識や技術を活かして

よりいい時給で、安定した収入を得ているはずです。

もし平均的な時給をもらっているとしても、

仕事を掛け持ちをすればそれなりの収入は稼げるはずです。

ウーバーイーツなどの配達系の掛け持ちや、

レストランやカフェなどの仕事を掛け持つ人はよくいます。

 

生活費を差し引いても稼いだと言えるか

オーストラリアでの生活は日本より金がかかります。

特に家賃と光熱費はすごい。

ただ、ワーホリの大半はシェアハウスで暮らすので

家賃と光熱費がかなり節約できます。

子どももいないし、大抵の人は節約生活するので

外食を控えれば出費はわりと抑えられるはずです。

そういう前提であれば、

大金を稼げてなくても日本で働くより

稼げるのではないかと思います。

 

望みが高いほど「稼ぐ」のは難しい

オーストラリアでは普通な収入でも

日本と比較すれば「稼げる」と思える場合が

ほとんどだと思います。

ただ、自分の考える「稼いだ」が月収80万とか、

報道であったような高額を意味しているなら

普通の額では「稼いだ」とは到底言えません。

また、生活水準を上げるほど金がかかるので、

例えば毎日のように外食したり飲みに行くなどすれば

いい稼ぎがないと生活は苦しくなるし、

シェアハウスに住むのではなく、日本の頃のように

アパートや一軒家を借りて完全に一人で住むのなら

家賃はシェアハウスの2~3倍、もしくはそれ以上で、

光熱費もかなりかかります。

カジュアルジョブで週数日働く程度の労働では

おそらくそんな住み方はできません。

ワーホリという自由な身で、シェアハウスに住み、

世話をする子どもがおらず、節約生活ができるからこそ

高額な収入でなくとも「稼げる」のです。

(少なくともそれなりには)

 

なぜ在豪日本人は反論するのか

オーストラリアは稼げる!

というツイートにはほぼ必ずと言っていいほど

実際は稼げないから、現実はそうじゃないといった

ツイートがつきます笑

それは、現地で住む人、特に永住ビザなどで

長期間住む人は現地のことをより知っているからだと思います。

普段の生活の中で現地情報は普段から耳に入ってくるし、

自分のワーホリの経験から「稼げる」仕事につくのは

それほど簡単ではないということ、

人によってはオーストラリアで使える職歴や学歴がなく、

そのため稼げる仕事につけずにいるという現状があるため

身を持って知っている人もいるでしょう。

また、根を張って生きている彼ら、彼女らと

ワーホリのような生活をする人との生活の違いもあるでしょう。

特に結婚してオーストラリアで暮らす人は

家やアパートを二人で借りて生活するので

家賃や光熱費はシェアハウスよりずっと高い。

持ち家であればホームローンは更にします。

子どもがいれば尚更だし、

各種保険や将来を見据えての貯金なども考えれば、

それなりの稼ぎがないと生活は苦しい。

ワーホリと現地在住(特に永住者たち)とは

生活水準、必要な生活費、生き方、

将来への備えなどが違うため

そういう違いにより「稼げる」の定義にずれがあり、

そのずれも反論につながる理由の一つなのではと思います。

永住ビザ取ったからって

いきなり稼げるようになるわけじゃないしね。

ちなみにオーストラリアの所得の中央値が

67000ドル程度なので、12で割ると月約5600ドル。

ワーホリと似たような生活でもしない限り

この額での生活はけっこうきついと思います。

 

あと、嫉妬からくる反論も少しはあると思います笑

自分はこれだけしか稼げてないのになぜこいつは・・・

ワーホリが調子のんな何も知らんくせに!

などと思うのも、人間の性でしょう。

オレがもし収入が低かったら

「稼げる!」ツイートを見るたびに

苛ついていたことでしょう笑

所詮、世の中金です。

 

まとめ:ワーホリなら日本より稼ぎやすいが、大金を得るのは難しい

報道にもあった、月80万近くの高収入を得られる人は

限られた人だけで、思ったよりも少ないです。

そういう仕事に付ける人はそれほど多くないからです。

一部の稼げる人の裏で、普通またはそれ以下の稼ぎで

それなりの生活をする人の方がたくさんいます。

ただ、一般的なワーホリの生活をするなら

日本よりは稼げるはずです。

高い生活水準や金のかかる望みがなければ

それほど高収入でなくてもワーホリという短期間で

結構な額を貯めることは可能だと思います。

日本で時給800~1000円程度で働いていた人、

手取り月20万程度で生きていた人には、

オーストラリアの基準では高収入でなくても良い収入だと

感じるのではないでしょうか。

 

個人的には、ワーホリをしている間は

生き方や労働に対する考えなど、

収入以外の面で得られる経験はとても貴重なので、

金と同じくらい大事にするといいと思います。

では!

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